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建築科 総合表現 -色鉛筆編-

2017.04.03

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建築科 総合表現 -色鉛筆編-

こんにちは、建築科です。

世を花粉が激しく飛び交う中、2017年春期講習最終日となりました。今日の課題は総合表現です。

東京藝術大学建築科の入試は2日間に渡っておこなわれます。1日目は空間構成(前回参照 )、そして2日目におこなわれるのが総合表現です。

与えられたテーマに沿った空間を創造し、それを文章・B3(全体図)・B2(最も魅力的な部分)の3点で文字通り総合的に表現する課題です。
試験時間は約7時間。提出物が多いので長くて当然ですね。


総合表現_B3全体図


総合表現_B2部分図

この課題の特徴としてまず挙げられるのが、B2の描写に色鉛筆を用いることです。
絵において着彩はリアリティを高める効果があります。
しかし、総合表現での色鉛筆の役割はそれだけではありません。

それはズバリ、

空間を引き立たせる

ための着彩。

下の作品を例に詳しく述べていきます。


やりすぎとも言える演出により、画面の左右で空間に差異が生まれているのが一目瞭然ですね。

右は、明るい。温かい。穏やか。柔らかい。
左は、暗い。冷たい。静か。重い。

文章を読まずしても、この絵がこういったワードを自ら醸し出しています。

これは光(影)の色を変えることで空間が内包する雰囲気の差を表す、という最もわかりやすい例でした。
他にもアピールポイントを目立たせたり、人の行動や感情を強調するなどといった様々な演出方法を色の使い方次第で生み出せます。

総合表現のB2は、いわばポスターのようなもの。
この一枚でどれだけ人を惹きつけ、良さを見せつけていけるかが勝負どころです。
写実さより他に追及すべき点があるもののそれの曖昧さに惑わされて空間自体の印象がぼんやりしてしまうことがあります。
頭で考えて戦略的に組み立てていけるとよいですね。

総合表現-色鉛筆編-でした。

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